訪問看護を必要とする人の自宅を訪れケアをする訪問看護師の魅力は、一人一人の患者とじっくりと向き合えることです。病院とは違い患者とその家族と話し合い、自宅でその患者らしく生活できるように看護方針を決め、適したケアを一緒に作り上げていきます。そのため病気ばかりを見るのではなく、その患者の日常生活や取り巻く環境までも見ることが大事になってきます。しかし、それには訪問看護師と患者、そしてその家族との間に信頼関係が築けていないといけません。患者によってはすぐに心を開いてくれる人もいれば、時間がかかる人もいます。小さなことの積み重ねが信頼につながっているので、看護するだけではなく患者と向き合う時間を大切にできます。
さらには、家族以外である看護師が日常生活の中に入り、最適なケアをしていくので看護師自身の人としての力や人柄も試されます。人それぞれ違った考え方を持ち、様々な人生を送ってきています。中には一筋縄ではいかない患者もいるでしょう。それぞれの患者に寄り添い、患者の生き方に合った看護支援やケアを行なっていくので、その患者が何を一番望んでいるのかを引き出すためにコミュニケーション能力が重要になってきます。患者とその家族と喜び笑い合う瞬間に立ち会えることは、訪問看護師にとって大きなやりがいであり仕事の魅力でもあります。そこまでの信頼関係を築くためには看護スキルだけではなく、人として成長することも必要になってきます。